アクティブICタグ CAGER Q&A
- アクティブICタグ CAGER Q&Aコンテンツ
-
システムQ&A
- 『アクティブ』とは?
- A.1“ICタグから電波を送信し、レシーバで受信する”というシステムです。
- 屋外での使用は可能?
- A.2レシーバは屋内仕様ですので雨風のかからないようご使用願います。
ICタグならびにアンテナは屋外対応ですので使用可能です。
- Linuxシステムでの運用は可能?
- A.3可能です。実績も多数ございます。
- 使用にあたり無線免許は必要?
- A.4必要ありません。
当システムでの無線局の扱いは『微弱無線機器』扱いとなっており、【微弱無線局の3mの距離における電界強度の許容値】を下回る電界強度であるため免許が不要です。
- アンチコリジョン(Anti-Collison)機能はあるか?
- A.5独自のアンチコリジョン機能を装備しています。
複数のICタグを認識します。
厳密には複数のICタグから全く同時に信号が入ってきたコリジョンは認識できませんが、
ICタグの発信間隔はごくわずかに発信間隔を変化(スウィング)させていますので、次の発信時には間隔がずれて認識できます。
※アンチコリジョン機能とは『レシーバが複数のICタグのをデータ衝突なく同時に認識することができる機能』です。
- 変調方式の『OOK』とは何?
- A.6OOKは、ON-OFF-Keyingの略称であり、ASK(Amplitude-Shift-Keying:振幅変移変調)と似ています。
搬送波の振幅をベースバンド信号(元のディジタル信号)に対応させて変化させる方式ですが、OOKはASKと比べて電力の消耗を抑えられる(=ICタグの内蔵電池の寿命が伸びる)というメリットがあります。
- LANでサーバと接続する場合、レシーバ接続数に上限はあるか?
- A.7上限はありません。
ただし、レシーバとタグの数量が増えると、ネットワークの混雑とサーバのCPU負荷増大が予想されますので、相応の対策は必要です。
- 車両等の移動体にICタグを付けた時は検知可能?
- A.8車両のスピードが時速約30km以下であれば検知は可能です。
ICタグの通常の発信間隔は1.1秒ですので、車両のICタグが検知エリアを通り抜ける間に1回でも発信すれば理論上は検知出来ますので、もっとスピードが速くでも検知できそうですが、実際、安定して検知できる上限スピードは、現場での導入事例から時速30Kmでした。
アンテナの近くで一旦停止がやはり安定して検知出来ます。
- SDKなどプログラム開発ツールはあるか?
- A.9特に用意はしておりません。
レシーバはソケット通信をしており、レシーバのマニュアルに制御コマンドが公開されておりますのでOS、開発アプリには依存しません。
VBやC#などお好きな開発プログラムでアプリケーションを作成可能です。
- 心臓ペースメーカへの影響はあるか?
- A.10影響はないと判断しております。
アクティブRFIDは送信するのではICタグだけです。
レシーバ、アンテナは受信専用ですので電波を発することはありません。
ICタグの出力は約50nWであり、密着使用してもほとんど影響の出ない特定小電力無線機器(10mWタイプ:病院内のPHSもこれに相当)の電力値の”20万分の1”というごくわずかの値だからです。
- 導入前の現地調査(コンサルティング)は必要?
- A.11強くお勧めします。現地調査内容としては
- 環境ノイズの測定・・・ICタグの運用に支障がないか。
- アンテナ設置場所設定・・・最適な検知エリアのご提案。
- 課題の洗い出し・・・運用に支障がないかを過去の導入事例から確認。
であり、実験レベルでうまくいっても、現地では電波を検知できないといった不具合を最小限抑えることが出来ます。
- システム導入の際の流れを知りたい。
- A.12以下 内容を行っております。
- お客様とのシステム打ち合わせ
- 設置場所の現地調査(コンサルティング)
- (必要であれば)アプリケーション開発
- 現地のアンテナ設置ならびに稼動試験
- 保守契約(オプション)
- 機器の無償保証期間は?
- A.13システム導入後、1年間です。
2年目以降は、有償センドバック保守となります。
レシーバQ&A
- レシーバにはどのような種類と用途があるか?
- A.13種類あります。
型式 |
用途・特長 |
標準レシーバ |
制御盤や天井裏などに固定して使用します。移動するタグの検知に便利です。 |
接点I/Oレシーバ |
標準レシーバに接点ポートが付いていますので、タグのIDを検知してから直接ブザーやパトライトなどを駆動可能です。 |
USBハンディレシーバ |
ノートパソコンとUSB接続して持ち運びが可能ですので、機器などに取り付けられたタグを探し出す時などに使用されます。 |
上記3機種は1システムの中で混在して使用することも可能です。
- レシーバからPCに送信されるデータ書式は?
- A.2以下の通りです。
データ書式 ID a bb cc xx yy zz
項目 |
内容 |
記述例 |
備考 |
ID |
ICタグのID |
2801ABC |
16進7桁 |
a |
付加情報 |
0 |
0:検出 3:スイッチ押下 4:電池寿命フラグ 7:スイッチ時電池寿命 F:消失 |
bb |
レシーバのID |
EF |
16進2桁 |
cc |
RSSI(受信強度) |
80 |
16進:00~FF |
xx |
時刻(時間) |
12 |
10進:00~23 |
yy |
時刻(分) |
34 |
10進:00~59 |
zz |
時刻(秒) |
56 |
10進:00~59 |
データ例:2801ABC0EF80123456
(ID=“2801ABC”のICタグをID=“EF”のレシーバが受信強度80で12時34分56秒に検出(0)した)
- アンテナ2本をそれぞれ独立した検知エリアすることは可能?
- A.3可能です。レシーバのWeb管理画面から設定可能です。
- 1CHモード(アンテナ2本で1つのエリア)
- 2CHモード(アンテナ2本で2つのエリア)
1CHモードはより確実に検知したい時、2CHモードはレシーバの数を減らしたいときに便利です。
- レシーバのIPアドレスは変更可能?
- A.4レシーバのWeb管理画面から変更可能です。
工場出荷時は「192.168.1.10」です。
- レシーバとパソコンをLANケーブルで接続しても認識しないのですが。
- A.5電源系・ケーブルの接続確認の他に以下ご確認ください。
- LANケーブルはクロスケーブルとなっていますか?
- パソコンのIPアドレスは192.168.1.2 255.255.255.0に設定されていますか?
- PCのプロキシ設定は外してありますか?
- レシーバ背面のスイッチがEther側に設定されていますか?
- レシーバのネットワーク接続インターフェースは?
- A.6イーサネット(10M/100M)とシリアル(RS-232C)の2つです。
ただし、どちらか一方だけで両方同時使用は出来ません。
レシーバ背面のスイッチで切り替えて使用します。
- レシーバやICタグの数が多いとネットワークへの負荷が心配ですが。
- A.7レシーバの設定を【状態監視モード】での運用をお勧めします。
レシーバがICタグの検知データをそのままサーバにに送信するのが、【常時送信モード】ですが、“ICタグを検知・ボタン押下・消失したときのみサーバに送信” するのが、【状態監視モード】ですので、送信データ量を劇的に減らすことが出来ます。設定も簡単です。
- レシーバの検知距離は変更可能?
- A.8レシーバの【可変アッテネータ機能】から変更可能です。
可変アッテネータ機能とはICタグの検知データを電子的に減衰(弱める)させることで検知エリアを狭めています。31段階の設定が可能です。
※ただし、電波の反射等や環境により検知エリアは変動します。
- レシーバでICタグの受信強度データは取得可能?
- A.9取得可能です。
受信強度は【RSSI値】として256段階で表示されますのでRSSII値が強いほどアンテナの近くにいる可能性が高いと判断されます。
ただし、電波の反射などにより同じ距離でも異なるRSSI値を示す場合もあります。
また受信強度データからICタグの方向(アンテナから見てどの方位にいるか)を知ることは出来ません。
- 標準および接点I/Oレシーバの入力電圧と消費電力は?
- A.10入力電はAC100V(ACアダプタ付属)またはDC6Vです。消費電力は約5Wです。
- USBハンディ型レシーバの電源は?
- A.11USBバスパワーで接続のパソコンから電源をとりますので、新たな外部電源は不要です。
- 接点I/Oレシーバの出力と入力のポート数は?
- A.12出力は4ポート、入力は8ポートです。
入出力とも独立しておりますので、複数の機器を同時に制御できます。
- 接点I/Oレシーバの入力ポートは何のためにあるのか?
- A.13出力ポートを制御するためです。
例えばタグを検知したして出力ポートからブザーが鳴っている時に、入力ポートに接続されているボタンを押すとブザーが停止する といった操作がI/Oレシーバだけで可能になります。
ネットワークに接続しないで運用できますので大変便利です。
- 接点I/Oレシーバの接点データもサーバに送信可能?
- A.14送信可能です。
接点の入力信号、出力信号共にICタグのデータと一緒に上位サーバに送信されますのでログとして保管可能です。
- 接点I/Oレシーバの出力ポートはICタグのID毎に変更可能?
- A.15可能です。以下の3つのモードがあります。
モード |
特長 |
全タグモード |
全てのタグに関してポート制御 |
範囲設定モード |
4範囲を指定してそれぞれポート制御 (以下は例)
- ID 1000000~2000000
- ID 2000001~4000000
- ID 9000000~9100000
- ID 9800000~9900000
|
個別IDモード |
ICタグのID毎にポート制御(登録数は最大1,000ID) |
用途に応じて使い分けてください。
ICタグQ&A
- ICタグにはどのような種類と用途があるのか?
- A.12種類あります。
型式 |
用途・特長 |
標準タグ |
IP7X相当の生活防水仕様でボタン付き。人・モノどちらにも保持が可能 |
カードホルダータグ |
Felicaや社員証などを差し込んで使用することが可能。人が持つのに便利。 |
上記2機種は1システムの中で混在して使用することも可能です。
- ICタグを金属に直接取り付けることは可能?
- A.2間に緩衝剤を挿入することで可能です。
ICタグを直接金属に取り付けると、ICタグ内部の送信アンテナが影響を受けてほとんど送信できません。
ICタグと金属の間に5~10mm程度の緩衝剤を挟むと金属の影響を回避出来ます。緩衝剤は木材や発泡スチロールなどで構いません。
要はICタグ表面が直接金属に触れないようにすることです。
- ICタグの発信間隔は変更可能?
- A.3可能ですが一度、工場へご返却いただく必要があります。(有償)
発信間隔は0.2秒~256秒まで指定可能です。(指定がない場合は1.1秒間隔)
あまり間隔が長いとICタグの検出ができない場合もありますし、逆に短いと内蔵電池の消耗が激しいというデメリットがありますのでコンサルティング時に、お客様とご相談させて頂きます。
- ICタグのIDは変更可能?
- A.4不可能です。
IDは7桁で工場出荷時にIDが重複しないようユニークに決定されます。
プライバシーの保護、IDの重複を避ける意味でIDの変更は出来ないようにしています。
- ICタグの押しボタンは何のためにあるのか?
- A.5“使用者がボタンを押した”という意思を示すためにあります。
通常のICタグは決められた間隔で発信していますが、使用環境によっては特定の時間に発信したい場合があります。
その際このボタンを押すことによってICタグが発信します。
レシーバはボタンによる発信と認識し通常の発信とは区別することが可能です。
- ICタグのボタンを押した時だけ発信することは可能?
- A.6可能です。発信間隔を無限大(要は発信しない)に設定します。
- ICタグの電源ON/OFFは可能?
- A.7ICタグのボタン操作でON/OFFが可能です。
長期間使用しない場合はOFFにしておくと電池寿命が延びます。
ICタグのON/OFFの確認は、ICタグのボタン押下時のLED点滅で行います。
- ICタグの電池の交換はユーザで可能?
- A.8可能です。リチウムボタン電池CR2032を別途購入の上、ドライバーでICタグのネジを外して交換してください。
- ICタグに内蔵されている電池の寿命はどのくらいか?
- A.9通常使用で1.1秒間隔発信で約1.5年、3秒間隔発信で約5年が目安です。
部環境などで電池寿命は左右されますことはご了解ください。
- ICタグからどのようなデータが発信されているのか?
- A.10ICタグからは
- ICタグ固有の7桁のID(16進表示)
- ICタグのボタン押下情報(ボタンが押された)
の2つのデータを発信しております。
- ICタグのボタンを押下したときの情報はどのように発信されているのか?
- A.111回のボタン押下に対し0.5秒間隔で5回のデータを発信しています。
この発信とは別にICタグの通常発信も行っており、レシーバは同じICタグであってもボタン押下データと通常発信データは区別します。
- ICタグの送信データに関するセキュリティは大丈夫か?
- A.12独自のセキュリティ機能により保護可能です。
特定のICタグとレシーバしか通信できない“メーカコード”を付加しておりますので第3者からの解読はできないようになっております。
- ICタグの電池消耗をレシーバで検知可能?
- A.13可能です。ICタグの電池寿命が残り2割程度になりますと発信データ(定時発信・ボタン押下発信)が変わり上位サーバで分かるようになっております。
電池が完全になくなるとICタグのLEDが点滅しませんので、ある程度は目視でも可能です。
アンテナQ&A
- アンテナはどのように選べばよいか?
- A.1次の3要素から決定します。
- 指向性は必要か?
- 検知距離
- 設置環境(屋内か?/屋外か?)
広い範囲でまんべんなく検知する場合は“ダイポールアンテナ”、スポットライトのように特定のエリアだけを検知する場合は“八木アンテナ”などです。詳細は現地調査などで決定させて頂いております。
- 【アンテナの指向性】って何?
- A.2アンテナの向き(方向)に対する受信感度を表します。
【無指向性】:全方位(360度)均一な受信感度です。
- 標準アンテナ
- ヘリカルアンテナ
- ダイポールアンテナ
が相当します。
【指向性】:特定の方向に強い受信感度を持ちます。
が相当します。
- アンテナに付属の同軸ケーブルは最大何mまで延長可能?
- A.3最大30mを推奨しております。
100mでも延長は可能ですが同軸ケーブルの減衰を考慮しますと、30m以上はかなり検知エリアが狭くなります。
延長の途中にアンプ(増幅器)を入れて延長距離を稼ぐことは可能ですが、アンプはかなり高価です。
- アンテナの同軸ケーブルの規格は?
- A.4終端の入出力インピーダンスが50Ωの同軸ケーブルです。
通常は【5D2V】、【10D2V】という同軸ケーブルを使用しております。
テレビ用の同軸ケーブルは75Ωですので使用すると非常に減衰が大きくなりますので使用しないでください。
- アンテナとレシーバ間を無線化することは可能?
- A.5残念ながら出来ません。
同軸ケーブルで接続してください。接続のコネクタはBNCとなります。
- アンテナを天井裏などに置いて見えなくすることは可能?
- A.6遮蔽物が金属や鉄筋コンクリートでなければ可能です。
一般的な外装塗装材は電波を通過しますので、アンテナは見えなくてもタグの検知は十分可能です。
逆にビルなどで天井裏に取り付けると上の階でも検知してしまうことがありますので注意が必要です。
お気軽にお問い合わせ下さい。
076-491-1235
076-491-3588
平日9:00~17:00 年末年始 夏期休業日除く
お問い合わせ